SWAN近況

 3月26日JASRACとの1年間に及ぶ騒動が終結、和解で収束しました。

多くの皆様にご心配をお掛けしました。署名・カンパ等ご支援賜り感謝致しております。

昨年7、9月調停2回不調。仮処分申請後12、1、2、3月2回の地裁審尋での結果、

過去10年使用料550万請求が280万(150万現金 130万130ヶ月払い)に、  

月額使用料52380円請求が13440円(業種5算定20000×0.8×0.8)になり、和議に至りました。納得いきませんが、店舗継続の為、やむを得ませんでした。

JASRAC音楽著作権使用料規程の改正を求める署名は継続中ですので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

1 音楽著作権使用料規程の使用料算定方法

@     ジャズ喫茶スワン席数40席・レコード演奏のみとして業種5の算定。

ジャズ喫茶包括契約   18900円/月(レコード演奏のみ)

同規模の喫茶店BGM契約 6000円/年(レコード演奏のみ)

37倍の額の使用料です。コーヒー代は双方同じ400円位。オーディオ、CD等経費は余分に掛かります。「いい音でいい音楽を多くの人に」と考えるジャズ喫茶の経営は不可能になります。

A     包括契約と1曲毎の算定があり、スワンは1曲毎の使用料だと24000円/月。

同一店舗に2つ以上の算定がある。これは実情に則した課金の一面より、使用料徴収の脅しに使われる。

ジャズ喫茶スワンを使用料規程1曲毎で正確に計算すれば

レコード演奏1曲5分以内40円 

40円×(60÷5)曲=480円 1時間で480円

営業時間AM10:00〜PM10:00で12時間

480円×12時間=5760円

1ヶ月、30日営業すると 

5760円×30日=172800円。

使用料規程の1曲毎の算定をジャズ喫茶に適用するとたいていの店の存続は困難と思われます。BGM使用の喫茶店との格差を考えると商売上の公平性に欠けると共に音楽著作権使用料規程そのものに無理があると言わざるを得ません。

B     昨年新潟市内で行われた市民有志立上げのイベント「新潟ジャズストリート」1、7月分総売上2回で200万弱のところへ使用料33万の請求。定員20人前後の店舗会場1会場毎に100人定員のコンサートで計算。しかも1000円共通チケットで出入り自由にもかかわらず、2回公演での計算。ストリート(料金なし、無報酬)まで100人定員の計算で加算。共通チケットについては規程がないとの事で、何の考慮も払われませんでした。また、「3億円のコンサートで20万の使用料は安すぎる」とのJASRAC評議員会での玉木氏発言がHP上にあります。JASRACは恣意的に定見もなく使用料徴収をしています。文化庁は地域文化振興の見地から、JASRACに対する監督監視に一層の公正性が求められているのではないでしょうか。

 

2 過去10年の音楽著作権使用料未払い分請求

@     JASRAC著作権侵害差止等仮処分の申請を新潟地裁に11/19提訴。記者会見。翌日県内ライブ店30余に恫喝文配布、SWANを使用料徴収の広告塔に利用した。

過去10年分使用料 550万円

内訳 1曲1回の使用料 レコード演奏40円、生演奏90円

1日の使用料レコード演奏 40円×30曲=1200円

生演奏    90円×14曲=1260円

1ヶ月の使用料レコード演奏 1200円×30日=36000円

生演奏    1260円×13日=16380円 

合計 月額52380円

   9月調停不調時上記と同様の算定方法で過去10年分422万月額36800円

   9月調停不調時包括契約表5の算定方法で過去10年分322万月額35200円

   同一店舗に3ヶ月間で3種類の算定額、しかも200万以上の差がある。

この様な算定と請求が、法律的に又一般慣習からみて、どのような整合性があるのか監督官庁に是非お尋ねしたい。

A     不当利得返還の時効は10年?10年前何の曲をかけたか覚えていません。JASRACは昨年1年間に3回オリファサービス探偵社を使って実態調査をしたそうです。その3名記憶にあります。暇ですから。リクエストしていました。それが証拠だそうです。他にHPプリントアウトしたもの、保健所への届け出、NTTとの契約も音楽著作権侵害行為の証拠だそうです・・・

 

3 音楽文化に対する認識

@     JASRACの見解「ジャズのアドリブは原曲のアレンジである」コード・インプロビゼイションをアレンジとするなら、どんな曲が生まれようと何かから影響(インスピレーション)を受けている筈です。音楽著作権協会は自己の権限を拡大解釈しているとしか思えません。

A     JASRACは音楽文化振興の第一義は「作者の権利を守る事」と言うが、現実には生まれようとしている楽曲に対する圧迫と、演奏者の表現の自由と、聴くものの楽しみを奪う事にもなる。その強圧的考え方には疑問を通り越して怒りと絶望を感じた。

 

4 管理曲の範囲

@     JASRACの管理曲は何か。「管理している物は曲名と作曲者名です」「音も譜面もない」ではなにをもって侵害行為と言うのか。スワンに対しては、裁判時「楽曲リスト」を提出、平成4年度版でした。只今平成16年ですけど・・・JASRACのHPにある毎月書き換えJ−WIDで検索したら、著作権は作者死後60年が存続期間ですが、ジャズスタンダードナンバー中管理外曲が現在30%以上はある。今後どんどん増える。一例ですがガーシュインは切れている。

A     管理外曲100曲発見。後は演奏者オリジナル曲でライブを開催します。著作権使用料は発生しませんよね。管理曲使用の場合は1曲90円お支払いする。これが通らない。

理由1ジャズマンは長生きである。2ジャズのアドリブはアレンジ又はその連鎖である。3そのような営業形態は見出せないし極めて困難と考える。4管理ができない。

管理外曲ライブは認めないとの事ですが、JASRACは文化事業として2002年神戸、2003年東京で「PDコンサート」〜ありがとう新たな出発の名曲たちへ〜を開催しています。ライブハウスからはバッハやろうが、PD曲やろうが、オリジナル曲やろうが、管理外曲やろうが、どうしても取るという仕組みです。弱い物いじめで取れる所から取る。著作権法はもっと公正なものだと思います。この様な誤った解釈は、監督官庁の意向に沿ったものなのでしょうか。もしそうでないのであれば、早急に事実を検査し是正すべく対応していただきたくお願い申し上げます。このままではJASRAC独断を容認しているようにも見受けられ、残念でなりません。

 

5 説明不足・強圧的態度・経理の不透明

@       音楽著作権使用料規程にある使用料規程細則の開示を求めたがいまだ返答なし。新潟

ジャズストリートに関しては、説明を求めたところ30分程で新幹線の時間だというので後程とわかれたらそれっきり。説明は終わりましたの一点張り。尚も説明を求めると、音楽使用許諾を出さないと参加全店を脅迫する始末です。唖然としてしまいました。

A 「どろぼうと同じだ」「万引きだ」「頭が悪い」等罵詈雑言を浴びせる。そうしないと使用料徴収ができないのでしょうか。お金を頂くものの態度とは思われない。新潟では、同業種で閉店に追い込まれた店1店。他2店は夜のみ営業でスナックとして契約過去10年分80万と月使用料1万〜2万(ライブ頻度による)でした。みせしめに1〜2店に高額を請求して「ああなると困るでしょ」と周りの数店から使用料を徴収する。新潟の老舗「ジャズママ」は高額の過去請求を受け、昨年11月35年の歴史に幕を閉じた。昨年9月〜今年4月迄数回の調停後、自己破産もならず、2000円/月を死ぬまで支払うと約束させられた。文化庁の許認可業者のしわざとはとても思えない。なんでそんなにお金が必要なのか。行き過ぎではないのか。

A       JASRACは1000億を超える収入があるそうです。それなのにこの不透明な仕組みはなんだろう。音楽発信源であるジャズ喫茶・ライブハウスと著作権管理業者の

JASRAC、双方にとって不幸な事です。この仕組みは問題だと思いませんか?

  

*この事態を改善して頂く為に署名を集めています。ご協力よろしくお願い申し上げます。

*掲示版開設しました。情報交換して解決法を模索したいのです。

 

 新潟ジャズ喫茶スワン